2009年10月5日月曜日

The Rock -Alcatraz-



週末の土曜日は、部屋の窓からいつも眺めては訪れたいと願っていた、小島へと行ってきました。かつては連邦刑務所のある監獄島(もしくは”ロック”)とも呼ばれ、今は人気の観光名所となっているアルカトラズ島です。

1934年から1963年の閉鎖まで、受刑者からとても恐れられていた監獄だそうで、厄介な受刑者が他の刑務所から送られてくる程だったというアルカトラズ。悪名高い受刑者の一人にはアル・カポネがいます。また、島周辺の水温がとても低く、潮の流れが速いことから、街からたった1.5km程の距離にも関わらず、脱獄が不可能とされていたそうです。


映画「The Rock(邦題:ザ・ロック/1996年アメリカ)」は、このアルカトラズ島を拠点に、大義を掲げてアメリカ政府に対するテロを起そうとするアメリカ海兵隊員の英雄&部下と、それを阻止する政府との攻防を描いた映画(ちなみにショーン・コネリーやニコラス・ケイジが出演してます)。アルカトラズ島からサンフランシスコの街を狙うミサイルを発射すると脅すテロ集団、その危機を救うために島へとやって来る海軍特殊部隊+FBI化学兵器スペシャリスト。両者の戦いの舞台は、全てこのアルカトラズ島なのです。

で、アルカトラズへ行こうと決めたら、即このDVDをレンタル。しっかりと鑑賞して気分が高揚したところで、実際に島へ乗り込もうという発想です。激しい戦闘シーンに登場する刑務所や危機に瀕するサンフランシスコの街は、ここで生活した途端にとても身近に思え、より楽しめる感じがしたので、結果的に観て良かったかと。

観てすぐの週末は、アルカトラズ島へ行く唯一のフェリーが終日予約満杯で泣く泣く諦め、10月に入りこの街の観光客が少しずつ減ってきたところで、やっと実現させました。


PIER33から出発するフェリーで12分で到着。



島全体の模型

このアルカトラズは刑務所跡地として有名ですが、実は島全体がゴールデンゲート国立レクリエーション地域の一つとして、大きな公園のようになっています。当時から残る刑務所以外の建物なども一部は一般公開されているし、監獄棟を巡る以外に、島内を色々と散策することも可能なのです。行きのフェリーだけ時間を指定したら、最終6:30 pmまでどこで何をするかは個人の自由。島から360°見渡す景色は最高でした。


アルカトラズ島の船着場。

観光客が少なくなったとはいえ、アルカトラズ島を訪れる人々は後を経たず、島に到着してからも人の多さから、その人気ぶりが伺えました。

刑務所で働く人とその家族のための住居やコミュニティーの存在の名残があちこちに。写真はチャペル。チャペルに見えないのと、謎の扉が気になる・・・。


監獄棟はオーディオガイドを聞きながら、順々に建物内を巡って行きます。臨場感溢れるガイドで、当時の様子が想像しやすかったです。日本語があって助かりました。
シャワー室跡でヘッドフォンを受取り、出発。


一つ一つとても狭い監獄が並び、まだ重々しい雰囲気が残ってました。たまに扉が開いているので、中に入って囚人の気分になることもできます。




掟を守らない受刑者が入れられた独房。中は光が届かない暗さ。恐い・・・。


面会用の窓。孤島の中の孤独を味わう日々だから、訪問する人がいると嬉しかっただろうなぁ。


食堂の写真。食事の評判は悪かったようです。キッチン前のメニュー表には、この”ロック”ことアルカトラズ連邦刑務所が閉鎖を迎えた日にち、1963年3月21日の献立のまま残っています。


島内から見るゴールデンゲートブリッジ。受刑者たちは、アルカトラズ刑務所閉鎖のため輸送されるまで、この景色を眺めることはなかったんだな〜。


国立公園ということもあって、植物がなかなかキレイでした。海風吹きさらしの環境で、たくましく生えるアロエ。


カモメなどの鳥も多く生息していました。ちなみに、アルカトラズとはスペイン語で「ペリカン」という意味だそうです。

11:30に出発した私たちは、2時間くらいの滞在を予定していたのに、結局4時間程いてしまいました。

さようなら、アルカトラズ〜!

ヨーロッパの数世紀前の監獄跡などなら見たことがあったけど、現代の刑務所跡は初めての経験。できれば、一生このような場所にはお世話になりたくないというのが素直な感想ですが、ここを舞台にした歴史を学べてとても興味深かったです。アルカトラズが関係する映画が他にもあるので、影響受け過ぎとわかりつつ、早速観てみたいと思う私たちです。



アルカトラズについての記事を発見しました(こちら

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